岐阜で住宅の設計をしている事務所です。

2016-05-28

3日がかりの上棟 

浜松市 「森に佇む家」がいよいよ上棟しました。

平屋建てで純粋な床面積は32坪程度ですが、大きく屋根が出ているため、もっと大きく見えます。
屋根形状だけ見るとシンプルな寄棟なのですが、実際はかなり入り組んだ寸法、レベルで構造材が入っており、多少アクロバティックな架構となっております。

そういった難しい小屋組なのですが、伝統的な大工さんの腕とプレカット技術の両輪でもって、どうにか無事に上棟。

結局レッカーを使った上棟作業が3日間もかかってしまいましたが、それもそのはず、と思える難しさです。

こんなに苦労して作るのに、出来上がるとかなりシンプルに見えるはず。
、そのあたりのギャップが興味深いですね。
シンプルに見せるために、複雑に作るという…。


しかし最大の難所は、急勾配の屋根と、もっと急勾配の屋根が取り合う部分です。
専門家が何人もあつまるプレカット打合せでも答えが出ず、「現場でなんとかするしかない!」と先送りにするほど。

つくりながら、なんとか納めてもらいました。


アタリマエのことですが、大工さんはすごい!


キッチンからリビングをみる。
中央に構造のボックス、その両隣は開口になります。
隣地の植栽が帯状にぐるっと見えるはず。
寄棟の屋根と、そこから引き出されたようなボックスが3つあります。
鼻隠しも、すこしゴツ目に見えるようにしました。
屋根も、軽快というよりは、上から のしかかってくるような感じになります。
構造はかなり天井高がありますが、ここから天井はかなり下がります。
急勾配屋根と、もっと急勾配屋根をどの角度で納めるのか?
現場で垂木をかけてしまい、その後検討しながらカットしました。
どの角度だと納まるのか検討するのに、3人で3時間かかるという難しさです。

2016-05-26

はじまりのはじまり

ありがたいことに、いくつかのプロジェクトが同時進行で進んでいます。

どの物件も、用途、規模、予算などまっっっっったく状況が違うので、毎打合せごとに切り替えないといけないため、ちょっとタイヘン。

一宮市住宅はプランが確定し、実施設計に進みます。

岐阜市味噌蔵も、ほぼ基本計画が確定。あとは調整後に実施設計へ行けそうな感じです。



他に幾つかの基本設計中物件と、新規プランニングが重なってきておりますが、これが同時に、全部進みだしたら?タイヘンなことになるのですが…。

実際は各物件でまったく状況が違うため、微妙に時間の進み方が違うためなんとかなりそうです(願望)

はじまっていくことが多いので大変ですが、はじまるのはいつもワクワクです。




2016-05-20

浜松市 基礎脱型です

浜松市 森に佇む家の基礎が順調に進んでおります。
今回は基礎コンクリート打ち放し仕上です。

荒々しさや素材感がイイ感じです。
高低差こそないもののとても複雑な基礎形状でしたので、無事に出来てよかったです。

その後お施主様と打合せをし、長らく時間を掛けながら検討してきたキッチン部分などもほぼ決まってきました。


来週はいよいよ上棟!ですが、作業も大変そうで、レッカーを使った作業が三日間かかるとのこと。
手間のかかる建物ですが、引き続きよろしくおねがいします。


基礎打設。外側は木製型枠で、内部は鋼製型枠です。

2016-05-16

一宮市住宅プレゼンテーション

一宮市で進んでいます、平屋っぽい生活の住宅、プレゼンをしました。

平屋がいいよね。
でも予算的に高くなるので、2階建て部分もいるよね、という考え方が根底にある住宅です。

奥様の親御さんが住まれている母屋の隣にある広い敷地に、ゆったりと建った建物です。
片流れでなく、四角い形を望まれ、またかなりオーソドックスな「普通の家」になりました。
(「普通」は悪い意味ではなく、変に凝っていない素直な建ち方という意味です。)

予算との戦いになるので、概算見積もりをとりながら慎重に進めていこうと思います。

北側道路、やや閉鎖的な四角い建物です
広く、木も多く育っている南側は、素直に大きく開いております

2016-05-14

GW前後のもろもろ

GW前後はバタバタがとまらない感じで、ブログ更新が全然出来ていませんでした。

実際はいろいろありましたので、

・岐阜市宗教施設の内装工事完了。披露パーティーに参加。とてもちゃんとした式典でした。
・岐阜市長良のガレージ設計契約、実施設計開始。良い感じですすんでいます。
・愛知県豊橋市での住宅相談会。初めての場所でしたが、いろいろお話し出来ました。
・家族で写真撮影。自分はあまり乗り気ではないけど、やっぱり撮っておいたほうがいいよ!後から考えると。
・岐阜市味噌蔵打合せ。ほぼ方針が決まり、これから一気に進んでいけそうです。
・北方町ガレージのプレゼン。建物の使い方を探りながら、みんなでゴールを手探り中です。
・揖斐郡2世帯住宅、予算規模が決定し、プランニングを開始しました。

というような感じで進んでいます。
いろいろありますが、だいたい良い感じで進んでいく一方、なぜか体は不調気味…。

全てのものをバランスよくすすめるのはなかなか難しいです。

2016-05-06

GW旅行。和歌山あたり

GWがやって来ました。

毎年旅行にでかけていますが、今年もちょこっとですが行ってきました。
大学時代のルームシェア仲間で集まる会ですが、今年の滞在先は和歌山県白浜です。

そこを目的地にし、その前後で旅行です。


■1日目

初日は白浜に向かう途中ということで、和歌山市。初、和歌山。
建築は、県立近代美術館、海南市わんぱく公園、念誓寺、和歌の浦アートキューブを見に行きました。
その後、最近ハマっている日本酒を求め、酒屋を物色。
気になっている日本酒「紀土」をゲットし、「黒牛」という地酒も購入しました。
他には和歌山の酒ではないですが、気に入っている銘柄の「松の司」、挑戦してみたくなった「旦」を購入。

友達に会ったり建築を観たりという目的以外に、「酒を探す」という新しい楽しみ方ができるようになり、また旅行が楽しくなりましたね。
(ついてきた子どもには悪いケドね。選ぶのに一時間以上かけちゃって…。)

海南市わんぱく公園(写真は公式HPから)
スパイラル状の建物は上から下まで遊べる。
外の遊び場やランドスケープ自体がワクワクする形状をしている。
念誓寺。
正面ゲート部分からお堂に入る。
外壁は瓦が規則的に埋め込まれている。
あっさりとした佇まいだが、質感は独特となっている。
和歌の浦アートキューブ。いくつかの棟が敷地内に建っている
建物間の隙間に広場的な場所が生まれたり、海が見えたり。

宿泊は普通のビジネスホテル。
ご飯は地場の居酒屋さんでしたが、めちゃくちゃ美味しかったです。


■2日目

二日目は白浜に向かって出発。
途中で湯浅町という町により、古い町並や、古い銭湯、湯浅醤油の工場や資料館などに行ってきました。

そして白浜に到着。
久しぶりの仲間とバーベキューをし、ドームハウスで宿泊。
いつもと違って非日常な感じで面白かったです。
しかし丘の上にあるドーム群の不自然さというか、非バナキュラーさはいかがなものか。


湯浅町の古い町並。
中国から金山寺味噌を持ち込んだ僧侶が、偶然醤油を発見したとのことで、
醤油の発祥地となったらしい。いわゆる湯浅醤油。
他にも古い銭湯であるところの甚風呂なども見学しました。
とれとれビレッジという、ドーム型の宿泊施設がたくさんある場所に宿泊。
一つは結構大きいのですが、音が反響したりトップライトから光が入ったり。
独特の建物です。
恒例バーベキュー。
子どもは喜び、親は疲れているというのも恒例。
■3日目

ひとしきり遊び、また来年の再開を誓いつつ解散。
帰りは近江八幡に寄り、ラ・コリーナを見学。
藤森建築ですが、これほど大きな建物を経験するのは初めてだったのでとても新鮮。
というか、目の当たりにした瞬間のスケール感や質感の不可思議さにやられました。

駐車場からトイレから全体にわたって設計に関わっていらっしゃるようで、端から端までワールドが満ち満ちていました。
いいですね!
隣にも建築中のようで、また来たいと思いました。

駐車場からは生け垣で中が見えない
中に入ると、キノコ型あずま屋と、奥に建物。
完全にスケールが狂い、独特の世界観に突入。
屋根と開口のバランスが、巨大なお寺などでしかありえない感じ。
キノコも不可思議。完全に異世界です。
人がものすごくいます。
中に入っているお菓子やアイス、カフェなどが目的のようです。
軒先部分のベンチもいっぱいの人がいましたが、
皆、居心地が良さそうです。
アプローチの道と道は、植物が規則的に植えられています。
芝生に比べ、かなり「足を踏み入れにくい」印象です。
心理的なバリアがスゴイ。確認のため植物エリアを横断してみましたが、
背徳感がすごかったです。
天井には炭が埋め込まれています。
想像よりも、かなり自然な感じでした。
不自然な光景なはずなんですけどねー。
中もすごい人ですが、あまり息苦しさを感じなかったのは
建築のなせる業か!?
上手に整列させているお店側の配慮も見事でした。
隣には新しい建物が!
敷地全体の完成が楽しみです。